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動脈硬化と高脂血症 |
■ 動脈硬化って?
水をまくときに使うホースは、年月が経つにつれ、さびついて水が流れにくくなったり、弾力性を失って硬くもろくなっていきます。私たちの血管(動脈)もホースと同じで、年齢とともに老化します。老化によって傷んだ血管壁には、コレステロールなどがたまって血管内腔が狭くなり、血液が流れにくくなります。このような状態を動脈硬化といいます。
血管の断面図 |
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血液中のコレステロールが必要量以上になって酸化されると、血管の壁に付着して、これが繰り返されるうちに血管の内側が狭くなっていき、血液が流れにくくなります。
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血液中の中性脂肪が多くなると、血液がネバネバになり、血液が固まりやすく、血栓ができやすくなります。 |
血管がつまると、そこから先に血液が流れなくなります。 |
この状態が心臓の血管(冠動脈)で起こったのが「狭心症」です。 |
この状態が冠動脈で起こったのが「心筋梗塞」、脳の血管で起こったのが「脳梗塞」です。 |
このように、血液中の脂質(コレステロール・中性脂肪)が、通常よりも異常に増えてしまった状態(ドロドロ血液)を「高脂血症」といいます。
■ 高脂血症(こうしけっしょう)
血液中のコレステロール、中性脂肪が多く、動脈硬化を進行させる高脂血症は、自覚症状がなく、健康診断で初めて発見されることが多い病気です。自覚症状がないからといって放っておくと、動脈硬化が進行し、いずれ心筋梗塞や脳梗塞など命に関わる病気を引き起こします。
どれか1つが当てはまったら高脂血症です(※空腹時の値です)。
- 総コレステロール値が220mg/dl以上
- HDLコレステロール値が40mg/dl未満
- LDLコレステロール値が140mg/dl以上
- 中性脂肪値が150mg/dl以上
検査項目にLDLコレステロールがない!という方・・・
下記で換算できます クリック↓
LDL = 総コレステロール値 - HDLコレステロール値 - 0.2 × 中性脂肪値
※中性脂肪値が400mg/dl以上の場合は、0.2ではなく、0.16をかけてください。
■ コレステロールのLDLとHDLとは?
コレステロールは「リポ蛋白」という一種の乗り物に乗って全身をめぐっています。リポ蛋白にはいくつか種類があって、種類によって働きが違います。その中でも特に重要なのが「LDL」と「HDL」です。LDLは肝臓から動脈壁にコレステロールを運び、逆にHDLは、血管壁から余分なコレステロールを回収し肝臓に戻します。
リポ蛋白をトラックに例えると・・・ |
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LDLは体に必要なコレステロールを各組織に運んでいるので、LDL自体が悪いわけではないのですが、LDLが増えすぎるとHDLの回収が間に合わないため、余分なコレステロールが血管壁に沈着し、動脈硬化を促進させます。そのためLDLは「悪玉」といわれています。一方、余分なコレステロールを回収しているHDLは「善玉」といわれています。
■ 動脈硬化の予防
動脈硬化は誰でも加齢とともに見られますが、偏った食生活、運動不足、ストレス、喫煙、過度のアルコールなどの生活習慣によって進行します。生活習慣を見直して早めに改善しましょう。また、食物繊維(野菜、海藻、きのこ、こんにゃく、大豆製品)を積極的に摂りましょう。
■ 高脂血症の食事療法
どのタイプの高脂血症でも、食事療法が基本となります。食事療法というと、つらい、難しいというイメージをお持ちの方も多いと思います。食事療法といっても食べてはいけないものはありません
d(*⌒▽⌒*)b とりあえず、気楽に始めてみませんか?
食事療法応援ソフト

※このソフトは食事制限を受けていない高脂血症の方が対象です。
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